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[国保中央病院より]糖尿病と熱中症について

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奈良県 三宅町

糖尿病の方は、熱中症を起こしやすいです。水分不足が原因だけでなく、糖尿病合併症の糖尿病神経障害が誘因となっています。
糖尿病神経障害は、体中の神経が上手く働かなくなる病気です。発汗コントロールの自律神経が上手く働かず、汗がかけなくなり体温調整が出来ずに熱中症になりやすくなります。
また、暑さやのどの渇きを感じにくく、気づいた時には脱水症状から熱中症になってしまいます。
合併症で高血圧がある人は、食事療法で塩分制限をしているため特に注意が必要です。
汗や尿には、塩分やミネラルが含まれているため、水分のみ補給していると体内のミネラルバランスが崩れ、さらに熱中症が起こりやすくなります。
脱水症状になると、血液中の水分がなくなりドロドロ血液になります。すると血栓ができて、脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなります。
特に糖尿病の方は動脈硬化を起こしている事も多いので、健康な人よりも血管が詰まりやすい状態だと言えます。のどが渇く前に水分補給を行い、脱水状態にならないように注意しましょう。
水分補給は、お水か麦茶で構いません。コーヒー・紅茶・緑茶などは利尿作用のカフェインが含まれています。スポーツ飲料は多量の糖分が含まれており、糖尿病の方が飲むと糖尿病ケトアシドーシスや高血糖浸透圧症候群を引き起こす事があります。ゼロカロリーと表示されていても、全くカロリーがないわけではありません。
まずは、規則正しい生活とバランスのよい食事・睡眠不足に注意しましょう。気温が高い時や体調が悪い時は無理をせず、こまめに水分をとり、涼しい時間帯やクーラーを使用した室内での体操や適度に体を動かすなど、日常生活の活性化に心掛けながら、熱中症に注意しましょう。
*大正製薬 糖質が見えるパンフレットより引用

看護主任 山田明美

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